自在沢蟹＜雄＞

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猿蟹合戦

サワガニ（沢蟹）Geothelphusa dehaani は、エビ目（十脚目）・カニ下目・サワガニ科に分類されるカニの一種。日本固有種で学名の種名"dehaani"は、日本の甲殻類分類に功績があるオランダの動物学者ウィレム・デ・ハーンに対する献名。

一生を淡水域で過ごす純淡水性のカニで、稚ガニとして孵化し海流に乗って分布を拡大することができるプランクトンとしての幼生期間を持たない。

甲幅20～30mm、脚を含めた幅は50～70mmほど。体色は甲が黒褐色・脚が朱色のものが多いが紫がかったものなども見られ、青白いものを地方によっては「シミズガニ」と呼ぶ。よく見られる体色は地域個体群によって異なる。甲羅には毛や突起などはなく滑らかである。オスは右の鋏脚が左よりも大きくなることが多い。

地域名称としてタンガネ（長崎県、「田蟹」の意味）、イデンコガニ（徳島県つるぎ町、「いでんこ」とは排水溝の意味）、 和歌山県ではヒメガニという。これは赤い体色によるものと見られる。

また、「猿カニ合戦」に出てくるカニは本種と言われている。